みしがん・でいず

「ぼへみあん・ぐらふぃてぃ」http://gogo.chips.jp/ USA編。

のんびりゆったり子育てとシンプルライフを求めて、家族で南国サモアに移住。その後さらに米国に。日本を脱出してから、かれこれ19年が経ち子どもたちは成人してしまいました。米国・ミシガン州より発信していますジャズ好き、アラフィフ。
あたりまえのようで難しい、いろんな性との共存?
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    JUGEMテーマ:人種差別について
    毎朝、息子を大学に送って行くのね。車なのでほんの数分のことだけど、この時間がけっこう気に入っている。聞いているのかいないのかわからないけど、わたしがペラペラと好き勝手なことをまくしたてていることもあるし、息子がなにやら話しだすこともある。

    今朝も、息子はいつものように「あ~学校行きたくない」とほざきながら、スマホで学内新聞に目を通すとすぐさま呆れた様子で話しだした。

    「来年度から、寮のルームメイトを決めるための質問書に、LGTBQ students とルームシェアすることが気にならないかという項目を追加してはどうかって提案があがっているんだけど、それっておかしいと思わない?」

    唐突にLGBTQ Students と聞いてすぐにピンと来なかったので、「なんじゃそれ?」とわたし。

    LGBTQIAP って、
    Lesbian,Gay,Bisexual,Transgender ,Queer ,Intersex ,Asexual/Ally ,Pansexual....

    LGBTQ student とはレズビアン、ゲイ、トランスジェンダー、バイセクシャル、クエッショニングの略だそうで、ジェンダーの話にはよく使うようだ。(LGBTQIAP =Lesbian,Gay,Bisexual,Transgender ,Queer ,Intersex ,Asexual/Ally ,Pansexualなど)

    息子の通う大学は意外と、このあたりのことにはオープンマインドであり、実際、自身がレズビアンの教授が、マイノリティージェンダーについての講義をしているほどだ。

    「あっ〜ジェンダーね」っと合点のいった母に向かって、息子は続けた。

    「そんなこと質問してYesの人とNOの人を分けてしまうなら、それって差別だよね」

    「まぁそうだよね。いかにも学生に希望を聞いてあげているようだけど、それによって分けてしまうなら、黒人と白人を分けるのとなんら変わらないんじゃないの?」

    「だよね。やっぱり」 

    いかにもアメリカの大学らしいエピソードであり、そのニュースに過敏にこのような反応を示すところがうちの坊やだなぁと。

    (少し前に、ママココ大阪さんへの寄稿で、「
    人種や偏見、差別といった諸問題には、かなり過敏に反応する大人になっている」と書かせてもらったの思い出した〜♫)

    ローストポークのあまりで作ったマフィンサンドと、野菜炒めとポークのエンチラダス風BBQ味?
    このごろ自分のお金節約のために弁当まで持っていくというものだから、母は弁当まで作ってやっているが、こんな時間も卒業までのあと何ヶ月ですな。。。

    だんだん肌寒くなってきたわん。


    JUGEMテーマ:学問・学校
     
    | yahoi | ダイバーシティを考える | 06:39 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
    理解不能な英語の世界 Ninja Say What?!
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      息子たちがこのビデオを見て爆笑していた。



      あんまり笑っているので、「なになに?私にも見せて……」と便乗。

      「う〜ん。笑えない」

      日本のお笑いを見ても、説明がないとオチが理解てきない私なので、たんに“鈍”なのか?

      いやいや、もう一度見てみよう。

      なんだか理解不能!

      話している英語がわからないのではなく、この中で使われている“Ninja”の意味するところが???

      息子にどうして可笑しいのか説明してと迫ってみた。

      「だから〜、これはね、"Ninja"の部分を“nigga”に置き換えてみるとわかるんだよ」

      「あ〜なるほど!黒人さんたちの会話を真似し、“nigga”の部分をアジアンバージョンとして、"Ninja"に置き換えて、茶化しているというわけね」

      その説明を聞いてから見ると、確かにうまくできている。(すごいビューだし)

      これを見て笑うには、アメリカ社会にあるステレオタイプも理解していないと笑えない。たとえば、49秒めに出て来る、Oragne-Chikenは、アメリカのチャイニーズレストランの定番料理だけど、根源には、「黒人はフライドチキンが好き」というステレオタイプがあり、それを茶化してのことだということがわかるから笑えるわけだ。

      たんに黒人風のリアクションを模倣して笑えるコントでもあるけど、黒人に対する、差別用語とされる、niggerとniggaの違いがわかっていないと、理解不能で話にならない。簡単な説明がここにあるのでここをご覧下さい

      その背景があるから、1:20 あたりで"Ninjer"と"Ninja"のちがいを黒人に質問しているわけだ。

      黒人ではない人が黒人に向ってN-Wordを使えば、殺人事件にもなりかねない。実際、息子がハイスクールの時、白人の少年が黒人のお友達にうっかりN-Wordを使ってしまい、殴り合いのけんかに発展してしまったという話を聞いたことがある。

      黒人同士では親しみを込めて使いあっているN-Wordなのに、ひとたび人種を超えると、センシティブな単語となる。

      しかし、このビデオ、最後にインド人を登場させたときの“間”がウケる。

      インド人もカテゴリー的にはアジア人だけどちょっとちがうような………「まっいいか?!Ninjaで!」というのがオチだ。

      つまり、たんなるコントのようだけど、アメリカ社会にひそむ暗黙ながらも、常に意識していないといけないルールをわかっていないと、このビデオを理解することができないわけだ。

      そして、これで笑えるというのは、自分たちがアジア人だからであって、じゃあ、このビデオをホワイトが見て、遠慮なく大爆笑できるかというと、それはそれで問題がありそうな気もして、う〜ん、難しい問題だな。

      言葉としての英語がわかるだけでは、わからない英語の世界である。

      息子の黒人の友達が、この頃 What's up? ninja!! と言って入ってくるのも可笑しい。

      そして、これを書きながら、日本語でなら「黒人」という単語を使ってもいいかな?と悩んでしまっている自分に気づく。ふだんの会話のときには、黒人をさす言葉としては、アフリカン・アメリカンがいちばん差しさわりがないことを意識しているからだ。

      差別があるからこそ、差別用語といわれる単語がより重い。



      | yahoi | ダイバーシティを考える | 14:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
      たくさんの涙!オバマ大統領誕生の日
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        全米のみならず、世界じゅうが新大統領誕生にわいた。
        Obama

        偶然にも、昨日の米国は黒人差別問題に大きな変革をもたらした、キング牧師(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア)を讃えるための祝日だった。
        “I have a dream...”という名句は毎年この日にあらゆるメディアがくり返し流すので、彼の業績を知らない人はいない。

        その有名な演説から45年の歳月を経て、世界を代表する大国の頂点にたった男がアフリカ系アメリカ人(黒人という言い方は米国社会では敬遠される)なのだから、まさに、キング牧師の夢は果たされたと言えるのだろう。

        オバマ大統領の演説を感涙にむせびながらきく聴衆たちの映像を見て「アメリカ人って、案外涙もろいんだね」なんて言葉が日本人から聞こえてきたけれど人種問題に無頓着な日本人からみると、その意味は簡単に理解できるものではないのかもしれない。アメリカの歴史や現実にうといまま、日本で暮らしていたら、私もそんな程度にしか理解できなかったかもしれない。

        感極まり流れる涙は、オバマの演説が本当に感動的に上手いというのも理由だけど、アフリカ系アメリカ人にとってはそんな演説云々の問題ではないのだろう。

        キング牧師が「ドリーム」と言わなければならなかった“普通のこと”が、許されなかった時代はまだつい最近までの現実だったのだ。昨年の、ちょうどジム・クロウ時代のことを伝える展示を見てきたことをここに書いたが、こんな現実を通ってきたアフリカン・アメリカンにとって、その過去と今ががオーバーラップしての涙だということは想像に難くない。

        ハイスクールの末息子は、今アメリカンヒストリーを学んでいる。今日は、歴史の大きな1ページを飾る日でもあるので、授業中は演説をテレビで見たそうだ。宿題をいつもたっぷり出す、女性の先生はテレビを見ながらやはり泣いていたそうだ。息子はその演説中、もう1人の慕っている社会の先生の教室を訪ねて、先生がどんなふうに演説を見ているかを確認してきたらしい。演説に何の興味も示さず騒いでいる生徒たちの横で、演説を見つめながら号泣していたそうで、その涙する先生に感動したと言って帰宅した。(苦笑)

        いったい、今日、世界じゅうでどれだけの人が涙を流したのだろう。これだけの、人を泣かせることができた人も歴史上初かもしれない。この感動の涙に応えてくれる大統領であり続けることを願う。

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        | yahoi | ダイバーシティを考える | 09:34 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
        フィラデルフィアのオバマ氏の演説
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          政治のことはよくわかりませんが……。

          ジム・クロウ博物館の展示物を見た話をしたけれど、これを見たあとで改めてオバマ氏の演説を聞いたら、ほんとにジーンときた。私はアメリカに住んではいても米国人ではないので、ちまたで騒いでるほど、選挙の行方に興味はない。

          そんな私でも3月18日のフィラデルフィアでのオバマ氏の演説(A More Perfect Union)には、人として頷かされるところが多く、聞いているうちに熱いものが込上げて来た。

          私程度の英語力では、ハーバード大学ロースクールを出ているオバマ氏のボキャブラリーについて行くことはできず、演説を一度聞いたからといって全ての内容が理解できるというものではない。辞書を片手に全文に目を通し、文字を追いながら40分余りの演説に耳を傾け、私なりに理解したという感じ。(ネット上にこのスピーチの全文邦訳が登場するのも時間の問題だと期待している)

          2004年の演説に引き続き、こちらも歴史に残る演説だろうと囁かれはじめているようだが、おっしゃることごもっともです。政治家として彼がどんな手腕を見せてくれるかはさておき、彼を応援する牧師の話したスピーチの一部を切り取って使い、オバマ氏の印象にダメージを与えそうな箇所だけ繰り返し放送するというメディアのひどい仕打ちというか、落とし入れに対して、こんな演説で応えたオバマ氏はあまりにカッコイイではないか……。★ことの全容がよくわかる記事みつけました

          多くの人がこの演説で何かを感じられたらと思う。

          息子のハイスクールの社会の先生も、この演説に感動したらしく、生徒に聞かせたいな〜なんて呟いているそうだ。でもキャンペーン真っ只中の今、公立学校で先生が、それをするわけにはいかない。選挙が終わり結果が出たあとなら、「イケてるスピーチ」として生徒に紹介できる日も来るかもしれない。

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          | yahoi | ダイバーシティを考える | 11:34 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
          ジム・クロウ "Jim Crow "
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            "Hateful Things"という展示を見てきた。これは、アメリカの歴史の中でもジムクロウ時代を物語る悲しい実像として、Jim Crow museum に保存されてる展示物の一部が、全米を旅している。私が見た展示物はこちら

            見ていくうち、私が思わず「ひどい……」と声をあげたものは"Alligator Bait"(ワニの餌)というタイトルのついた、レターオープナーの展示。ケース中には、上部に黒人の赤ちゃんが何人か描かれており、その下にワニが赤ちゃんを食べている様子をかたどったレターオープナーが収まっている。こうしたサインに、もし自分をはじめ、私の愛する人が該当していたら?と想像するだけでやるせない気持ちになる。

            こんなものが実在した時代に生きなければならなかった黒人の人々の胸中を思うと怒りと悲しみで苦しくなる。ジム・クロウ時代に当時の白人によって描かれた多くの"Hateful Things"(憎むべきモノ)が築いたステレオタイプは、今もアメリカだけでなく、世界に大きな影響を与え続けていることは、簡単には拭い去れない現実であり事実なのだ。

            展示の数々から、ステレオタイプによる偏見で物事を判断したり、人を見ることの罪を知ることができる。そしてそれはとても怖いことだとわかる。

            Civil Rights Act と呼ばれる人種・宗教・性・出身国により、人を差別することを禁止する法律が成立したのは、1964年のことだ。成立したからといって、人々の中にすでにできあがってしまった、差別的な意識や偏見は簡単に変わるものではなかった。そしてそれは今もいろんな形で尾をひいている。

            でも、今光が見えるのは、当時の“憎むべきモノ”は時代を経て、それがいけないことだと伝える“展示物”となっているということだろう。

            ジム・クロウ博物館の様子がまとめられたビデオがみつかりました。


            日本で大人になった私には、こうした人種に絡む差別問題の深さとか悲しさは、簡単に理解できるものではない。アメリカに住み7年経つうち徐々にいろんな側面が理解できはじめているといったところか。

            単一民族の国で生まれ育った私は、人種について深く考えたこともなかったし、人種による差別がどれほど根強く、今もいろんな状況において大きな影響を与え続けているかなど、気にしたこともなかった。無知と言われればそれまでだが、そのおかげで私は人をステレオタイプによる偏見で人を差別したり、判断したりするという能力もない。

            肌の色も、人種も国籍も超えて、一人の人間として“人”と繋がっていたいし、社会もそうあるべきだと信じている。

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            | yahoi | ダイバーシティを考える | 03:04 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
            インターナショナルナイト2007
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               子どもたちの通う大学で、恒例の“インターナショナル・ナイト2007”が開催された。世界じゅうから集まる留学生たちによる、自国の文化紹介を兼ねたタレントショーみたいなものだが、これもダイバーシティ教育の一貫でもある。

               我が家の息子たちの出演は★昨年に引き続き、今年で3回目。

              マーシャルアートパフォーマンス
              いちばん上の息子は、空手黒帯のカナダ人の友だちといっしょに、武道をモチーフにした護身術のパフォーマンスをして会場を笑わせた。

              兄弟バンド
               そして、息子たち3人による、兄弟インスタントバンドで、BUMP OF CHICKEN の『天体観測』を演奏。日本のポップミュージックの紹介になったかどうか?

               他所の国からのエントリーは、毎年圧倒的にお国独特のダンスが多い。日本の場合、日本舞踊が踊れる人はそうはいないので、誰からも手が挙がないようだ。そんな中、今年がんばっていたのは、中国人グループで、何しろ、今までは、インド人が多かったようだが、今年は中国人留学生の数がいつのまにやらップで、300人近いらしい。こんなところにまで、昨今の中国パワーが炸裂しているのを感じた。
              | yahoi | ダイバーシティを考える | 01:24 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
              ダイバーシティな交友
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                 日本を出る前には気にしたこともなかった国籍。自分の交友関係はほぼ、日本人のみだったので、あたりまえといえばあたりまえだ。だけど、日本の外では自分が日本人ということを意識せざるを得ないし、そのことは何かとついてまわる。初めて知り合う人に、「どちらのご出身ですか?」と問われることは日常茶飯事。

                 サモアに住んでいた頃、首都アピアではニュージーランド人やヨーロッパ出身の人がチラホラいて、島国ながらもリトルワールドを体験したが、ここほどのバラエティではない。

                私がここで知り合った人たちの国籍を辿ってみると、

                日本人 Japanese
                韓国人 Korean
                中国人 Chinaese
                台湾人 Taiwanese
                ベトナム人 Vetmamese
                カンボジア人 Cambodian
                タイ人 Thai
                シンガポール人 Singaporean
                マレーシア人 Malaysian
                インドネシア人 Indonesian
                インド人 Indian
                ネパール人 Napalese
                ロシア人 Russian
                キルギス人 Kyrgyz
                カザフスタン人 Kazakh
                アルメニア人 Armenian
                トルコ人 Turk
                シリア人 Syrian
                イラン人 Iranian
                エジプト人  Egyptian
                南アフリカ人 South African
                ナイジェリア人 Nigerian
                メキシコ人 Mexican
                パナマ人 Panaman
                ドミニカ国人 Dominican
                ベネズエラ人 Venezuelan
                グアテマラ人 Guatemalan
                エクアドル人 Ecuadorian
                チリ人 Chilean
                ブラジル人 Brazilian.
                コロンビア人 Colombian
                英国人 English or British
                アイルランド人 Irish
                ギリシャ人 Greek
                イタリア人 Italian
                ドイツ人 German

                すぐに思い浮かぶので、ざっとこんなところだ。いつも悩むのが人の英語の呼称だ。日本語は国名の後に“人”をつけ○○人とすればよいので簡単だけど、英語はそうはいかない。“ese ”“an” さえつければいいのかというとそうでもない。ネパール人がNepalian ではなくNapalese、タイの英語国名はThailand だけど、タイ人となると、'Thai" あ〜難しい。

                どちらにしても、日本にいてはありえないバラエティだと思う。万博会場なみにいろんな国の人に出会えるのがここの暮らしのおもしろさかもしれない。

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                | yahoi | ダイバーシティを考える | 02:04 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
                タブーを破るコメディーN*W*C
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                   9月1日に「ダイバーシティとは?」という記事を書いた。このダイバーシティーの理解に繋げる目的で、大学のマイノリティスチューデントオフィスが招へいした"N*GGER WETB*CK CH*NK"というコメディショーを見た。ショーのパンフレットには、"the smash comedy with the name nobody wants to say"(誰も口にしたくない単語を含んだ粉砕コメディ)と書かれていて、興味がそそられる。大学で開かれるが毎度のごとく、一般市民にも無料で開放というのがうれしい。

                   前評判を聞いて、大学でヒューマニティーやダイバーシティ、人権やジャーナリズムなどを勉強する生徒たちは、教授陣からショーを是非見るようにと薦められていたようで、予約席が目立った。1200人収容する会場は満員どころか、400人が溢れて入場できず泣く泣くショーを断念したという。

                   登場人物は、アフリカンアメリカンのMiles、アジア人Allan、ラテン人Rafaelの3人で、実際の3人の生い立ちから生まれた経験に基ずくストーリーを、上手くコメディに仕上げたもの。しかしテーマは「人種」というアメリカでは常にそこにある問題であり、実はとても“重い”もの。彼らがプロデュースし2004年に初めてロスで公開されて以来、密かな人気となり、全米30以上の都市で公演されているそうだ。


                  英語ですがYoutubeのプロモーションビデオをどうぞ。

                   ショーは休憩なしで90分爆走。会場は、休みなく爆笑の渦となる。パンフレットのとおり、米国で実際に口にしようものなら、差別主義者と罵られることはまちがいない単語が連発される。このショーのタイトルがまさしくそれで、N*GGER WETB*CK CH*NK なんて単語を、うっかマジョリティがマイノリティに対して浴びせてしまえば、血を見るどころか、命も危ないかもしれない。

                   そんなわけで、絶対に口にはできないけど、心の中では言いたい人がたくさんいるという現実があるのが、アメリカだ。それほど根強い問題を含んでいるからこそ、表面的にはともかく、本音を語り合えないタブーとも言える。参照

                   ショーの中で自分たちの経験を基にした人種に対する“ステレオタイプ”を、どんどんコメディというスタイルで投げかけて来る。たとえば、「黒人=大きなおチン○○」と叫んだりで、かなり過激。しかし、すでにみんなの心の中にできあがっている、“作られた固定観念”が存在するのも事実。ふだん、その現実があるのに、口にはできないことをこれほど大袈裟にどうどうと突きつけられると、もう笑うより仕方ないという感じで、会場は抱腹絶倒状態だ。

                   さんざん笑わせられた後で、彼らはこうしたステレオタイプをコメディながらも、静かに問う。ステレオタイプで人を見ることが、偏見や差別を生む。それが存在し続けるから生き難い人々がいる。個を個として尊重しあおうよっと。

                   最後には、差別問題に触れ、会場に向かって"Do you like Negros?"(黒人好き?)と問いかけた。全ての人間の歴史は、60,000年前にアフリカから始まったことを伝えた後、"Cause you might be one!"(ということは、あなただったかもしれないんだよ)と結ぶと、会場は総立ちとなり惜しみない拍手でわいた。

                  ショーの終了後
                  テーマがテーマだけに、マイノリティも多く目に付いた。そういう私も間違いなくマイノリティですが……。

                   カジュアル過ぎて少々下品な部分もあったが、最後にとてもよいメッセージを残してくれるショーだった。

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                  | yahoi | ダイバーシティを考える | 22:36 | comments(4) | trackbacks(0) | - | -
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